『あした死ぬかもよ?』 を読んで。思いっきり生きよう
人生最後の日に後悔したくない、そう思うことはあるのだけれど、もしかしたらまだ私は死を自分の問題として真剣にとらえていないかもしれない。
人は必ず死ぬ。
小さい子どもだったころ、私はこの事実を受け入れられなくて、怖くて怖くて夜眠れなくなるほどだった。
でも今はどうだろう。人生40年生きてきて、大切な人の死にも何度か直面して、自分自身もいろいろなことを経験して、なんとなくは意識するようになってきたかもしれない。
でも80歳まで生きるとしたら折り返し。もしかしたら明日死ぬかもしれないとしたら、私はこのままでいいのだろうか。
この本を読んで、最期のその日に後悔を残さないように、自分自身への制限を外すというところはすごく共感できた。
どこかで、自分には無理だとか、今じゃない、とか、そんなの夢のまた夢、とかそんな風に自分自身に制限をまだかけているかもしれない。
あとは楽しんではいけないとか、気持ちいいことをしてはいけないとか、なんとなくそういう思い込みというか、自分を制限している感じがまだあるかもしれない。夫にたまに言われるのだ。「楽しいことしちゃだめだと思っているでしょう?」と。「僕を馬鹿だと思ってるでしょう?」と。
実際夫は人生を楽しんでいるように見える。やりたいことをやって、好きなことをして、人のためにではなくて自分の人生を生きている。たまに「え?」「は?」と思うようなこともしてきているし、少々社会の慣習から外れているように思えたりすることもあるけれど、でも、人生は一度きりで、明日死ぬかもしれないと考えたら、本にも書いてあったけれど「思いっきり生きる」ほうが良いし、そういう意味では夫は見習うべき存在だと思った。
私は小さなことにくよくよしたり、悩んだり、悶々としたり、そういういいかもしれない。自分の気持ちや自分の欲望を隠したりないことにしたり、しているかもしれない。
あと10年で死ぬとしたら。あと1年で死ぬとたら。あと1か月で死ぬとしたら。
あと1週間で死ぬとしたら。明日死ぬとしたら。
死を意識することで、自分の本当の願いや本当の力が出てくることを信じて。
思いっきり生きよう。
昔読んだ江国香織さんの詩集にこんな詩があった。
どっちみち
100年たてば誰もいない
私も あなたも あの人も